We know what it takes to be Tiger

格差とかワープアとか、最近ちょっと旬を過ぎた感じもするけど、まだまだ熟して美味しい、というわけで今日は駒場。そこら辺の業界ではちょっと有名な(社研の玄田先生の次くらいか)本田由紀先生の授業。なんで4年生の冬学期にまでなって駒場にいっているかって、それは聞いてはいけない話である。

先生の話を聞くのは初めて。でも昔他のゼミで輪読したことがあったから?、そこまでびっくりするところなく。現在の若者を取り巻く状況は厳しい、という話が続く。まあ想像以上にずっとエネルギッシュだったのはちょっと意外。

ただ、ちょっとだけ、ほんのちょっとだけ不満もあって、こういうワープアとかの議論が結局空中戦で終わってしまうのは聴衆に当事者製性を持たせることが出来ない、という至極単純な結論に尽きると思うのだけど、それがかの本田先生でも克服できていないというか、東大の、それも駒場で貧困について実例を出して話してもそれはどこまでも御伽噺と変わらない次元なわけで。恐怖心を煽って一瞬興味を持たせることは出来るのかもしれないけど、それって棚が明かされたときに一気にしらけてしまうと思うのだ。

結局聞き手にとってのリアリティーを優先することが関心を行動につなげていくのではないかなあ。特に東大生なんて理屈でないと動かないのではないかしら。